1/300レゴ45型いろいろ
お久しぶりです。9号です。
久しぶりに1/300作品が完成したのでそれに関してあれやこれや書いていこうと思います。その1/300がこちら。イギリス海軍の45型駆逐艦“ディフェンダー”です。
HMSディフェンダー完成した pic.twitter.com/sJMo3r0f2T
— 9号 (@9goulego) 2021年6月5日
45型駆逐艦といえば球形のサンプソンレーダーと塔型マストが特徴的ですね。ゴテゴテしてないシルエットがめちゃくちゃ好きです。海自補正除いたら世界の水上戦闘艦で一番好きな子なんですけど、艦船模型のブログ見てたら「ダサい」と酷評されてて感性の違いにビックリした覚えが。確かに特徴的な形はしてますが、万人受けするかっこよさだと思っていたので…。
これを作り始めたとき、6隻のうちのどの艦を作るか決めていませんでした。それぞれの艦について語れるほど詳しくないので後で決めよー、と。なぜディフェンダーにしたのかというと、日本にも来るイギリス海軍空母打撃群「CSG21」に参加していることと、名前がかっこいいということが理由です。
艦首です。実はいろいろ調整してやらないと、こんな風に甲板が浮き上がってくるんですよね。Twitterに上げた写真を撮るときはしっかりセッティングしてから撮ったので綺麗な艦首甲板でしたが、オフ会で頻繁に移動させるとこの現象が頻発して万全の姿をお披露目できないかも…。
艦首の構造です。結構無理があるというか繊細な構造で、前述の通りしっかり調整が必要です。今まで側面をタイル段組みしかやってこなかったのでノウハウ不足が否めない。今後もいろいろ作ってこの組み方にも慣れていきたいですね。
(足写ってるけどめんどくさいので撮り直ししません)
艦首の繊細な構造よりも致命的なのがこの艦首のライン。wikiから取ってきた写真を見ればわかりますが、艦首の先がちょっとシャープすぎです。切り欠きカブスロの切り欠きの角度に合わせざるをえず、この形に。今作一番気になるポイントですが、切り欠きカブスロ使わない組み方が思いつかなかったので仕方ないです。
VLSは3Lバーを使ってます。バーを使ったのでVLSの蓋の形状が丸になってしまったんですが、45型のVLS(シルヴァー)は蓋が四角です。23型のVLSは蓋が丸なので、23型に使うのが最適解の組み方ですね。ちなみに、上構前にある双眼鏡パーツはデコイだそうです。対艦ミサイルは載せてません。
塔型マストは崩すと組み直すの面倒くさいので写真撮ってません。これが今出せる最適解です。ちなみにこの塔型マスト、中身はほとんど空っぽだそうで。岡部先生の英国軍艦勇者列伝2より。サンプソンレーダーはスターデストロイヤー75055に入ってたやつです。1/300サンプソンになるべくして出されたパーツやんこんなん。もうこのパーツの名前サンプソンでいいんじゃないですかね。今からお前の名前はサンプソンだ。いいかい、サンプソンだよ。わかったら返事をするんだ、サンプソン!
艦橋まわりも実物見ると結構スカスカです。皆さんが「隙間がない!」って褒めてくださるの見ると、「実物はもっとスカスカなんや…写真ではバレんような画角にしてるだけなんやで…」って申し訳なくなります。
内部です。結構単純な。特に言うこともないので次。
一気に飛んで飛行甲板。模様は当然接続されてません。嵌めてあるだけです。よく考えれば、この模様、VLS、煙突部分…と接続されてない部分が多すぎますねこの作品。飛行甲板と煙突はいいんですけど、VLSのバー入れるのめちゃくちゃ大変なんですよ。オフ会でVLS直す羽目になりませんように…。
一番お気に入りの一枚です。望遠で撮るために作品を部屋の一番奥に置いて、玄関の前から抜きました。うーーかっこいい。
と、作品紹介は以上です。これに取り掛かる前、実は海自DDが作りたくて仕方がなかったんですよね。世艦のDDの記事読みまくってたので。しかし、ちょうど同じくらいの時期にクロックさんが海自DDの艦首を作っていらして、その完成度があまりに高くて「海自DD作ったら二番煎じにしかならんわ」と思って45型にした、という経緯があります。クロックさんの作例がなくても、エリアスさん、Soさん、Lyonさん…と素晴らしい海自艦艇の作例がたくさんあるので、厳しかったと思います。45型作ってよかった。
余談ですが、45型ってもともとアメリカ海軍のCEC付ける予定だったんですね。日本ではDDに米海軍CEC載せられないから、って自前で日本版CEC研究してますけど、イギリス艦には米海軍CEC付けられるんですかね。時代が経って変わったのかな。
今後の予定ですが、陸自車両作ろうかなと考えています。たにえんさんがヒトマル作るそうですし、私も何か作ろうかな。作りたいものが多すぎるんですよね。AAV7、12SSM、中多、NEWS…と。ぼちぼち考えていきますか。いずれはQEも作りたいね。
それでは。
1/300レゴ飛龍の各部解説&製作裏話 その1 艦首部分編
このブログ読んでくださっているのはTwitterの知り合いの方がほとんどだと思いますが、万が一Twitterの私を知らない方が読んでくださっている場合に備えて、レゴ1/300飛龍の完成形を置いておきます。この記事は解説中心になる関係上、全体像はあまりアップしないと思うので。
1/300飛龍をリメイクしました。写真撮り終わってから遮風柵立て忘れたことに気づいた pic.twitter.com/GpBisrNKaf
— 9号 (@9goulego) 2020年2月27日
こちらはリメイク前の飛龍です↓
航空母艦「飛龍」を1/300で作りました。 pic.twitter.com/Y0YxYNVK58
— 9号 (@9goulego) 2019年2月15日
では飛龍の解説を始めていきます。日本語に全く自信がないので「何言ってるのか全然わからん!」って所もあると思います。てか絶対あります。わからないところはオフ会等で質問してください。目に余るようならコメントやツイートでその旨指摘していただけるとありがたいです。それではどうぞ。
艦首を作るにあたってまず決めておかなければならなかったのは写真②のA、B、C、Dの長さです。2019年春に作ったときはA(飛行甲板厚)が1ポッチ、Bが1ポッチ、Cが1ポッチ、D(乾舷)が3ポッチでした。しかしこれではD(乾舷)が低すぎる上にC+Dが高すぎるため、シアーがキツ過ぎになっていました。飛龍の艦首というのは蒼龍と比べて乾舷が高く、シアーも全然きつくないものとなっています。準同型艦の蒼龍というより、翔鶴型っぽい艦首ですね。というわけで今回のリメイクはA、B、C、Dの長さを決めなおすところから始まりました。
が、早速壁にぶち当たります。A(飛行甲板厚)がどうしても分厚過ぎになってしまうのです。飛行甲板にある飛行甲板中心線や風向標識を再現する都合で、最低でも1ポッチの厚さが必要なのですが、写真④を見ていただければわかるように1ポッチでは分厚すぎなのです。
それの何が問題なのか。それを説明するためちょいと脱線します。戻って来られる気がしない。キャプションにあるように写真④のポッチ配分はリメイク後のものですが、リメイク前はA(④の赤部分、飛行甲板厚)が1ポッチ、B+C(④の黄色部分)が2ポッチ、D(④の灰色部分)が3ポッチであったことは前述の通りです。つまり、リメイクによって、B+Cが1プレート低くなり、その分D(乾舷)が1プレート高くなったわけです。(A+B+C+D、海面から飛行甲板までの高さは変わらず)
乾舷を高くすることが今回のリメイクの大きな目標の1つだったわけですが、その皺寄せでB+Cが2ポッチから4プレートになったことが曲者です。釈迦に説法だとは思いますが、4プレートと2ポッチでは使い勝手が全く違います。高さが2ポッチあれば写真⑥のような前部格納庫の壁の曲線も難なく再現できるでしょう。「5プレート」ではなく「2ポッチ」としてパーツを選べるのです。しかし、4プレートの高さでこの曲線を再現するのはなかなか大変です。5プレート=2ポッチの変換を使えないため、プレートを4枚積み重ねるしか方法がないのです。ウェッジプレートを重ねると側面の見栄えがあまりよくありません(写真⑦の左)。かといって普通のプレートを重ねて角度をつけると、角度を変えた部分の面処理が上手くできません(写真⑦の右)。
しかしそもそも、B+Cの高さは正確に1/300で計算すると5プレート=2ポッチが正解なのです。ではなぜ4プレートで再現する羽目になっているのか。ここで飛行甲板の厚さ問題が出てきます。本来より飛行甲板が厚くなってしまったため、その皺寄せが、B+Cが4プレート分になるという形で現れてしまったのです。
解決策としてB+Cを2ポッチにして、海面から飛行甲板までの高さ全体(A+B+C+D)を1プレート分高くすることも考えましたが、これを採用することは断固として阻止せねばなりません。艦首部分は作りやすくなるかもしれませんが、そのツケとして艦尾まで、艦全体が1プレート高くなってしまいます。フネの顔とはいえ、艦の一部分を優先するがあまり全体のバランスを崩してしまうビルドは私はあまり好きではないのです。
という経緯でB+Cを4プレートとして再現することになりましたが、前述のように綺麗な曲線を4プレートで再現するのは無理という結論に達しました。そこで考えた解決策が、2ポッチの高さで組んで、その下1プレート分を甲板にめり込ませて隠す方法です。しかしこの方法も問題がないわけではありません。めり込ませるにはリノリウム甲板をそれに合わせてカットする必要があります。しかしレゴのスロープブロックはそのまま重ねただけでは綺麗なスロープにはなってくれません。なんでやねん。なんとかしろレゴ社。天城を作ったときは0.5プレートずらすことで綺麗なスロープを作りましたが、今回はそんな小技が使えるスペースはありません。艦首付近はただでさえスペースが狭いうえ、シアー表現や錨鎖のスペース確保、甲板の色が途中から変わることによる強度低下(リノリウム甲板再現のため)などの要因によって常にギッチギチなのです。
綺麗なスロープ表現を諦めたため、写真⑧のようにリノリウム甲板と前部格納庫の壁の間に隙間ができてしまいました。しかし、飛行甲板が上から多少は隠してくれるため、被害は最小限に抑えることができたと思います。
次の話題に移りましょう。艦首のシアーについてです。ここはイリーガルビルドになっており、あまり褒められたものではないのでサクッといきます。
前述の通り、リメイク前はCが1ポッチ、Dが3ポッチで、Cの1ポッチに菊の御紋章をつけていました。しかし写真③を見ればわかるようにC+Dの高さは3ポッチ+2プレートが適切でした。リメイク前は高すぎだったのです。また、菊の御紋章は本来C+Dよりも上にあります。そこで菊の御紋章を垂れポッチを用いてC+Dより上に配置。シアー再現によって生じた3ポッチと1プレートの間の隙間を垂れポッチで埋めるかたちになっています(写真⑩参照)。菊の御紋章の位置がリアルになった上、あるかどうかわからないレベルの微妙なシアーも上手く表現できたのではないかと。
錨鎖です。短い鎖を持っていなかったのですが、「長い鎖でもなんとかなるやろ」と発注を怠ったためにえらい目に遭いました。鎖のスペース確保がもうしんどいのなんの...。次は短い鎖買います。飛行甲板で隠れるので大方の前部甲板上の突起を省略したたのに、錨鎖だけは省きたくないという謎の意思。
飛行甲板です。飛龍は飛行甲板中心線が右舷側に寄っているようなのですが、これを再現するかは非常に悩みました。日の丸の位置を中心のままで中心線だけ寄せるなど私には到底できません。中心線を寄せるなら日の丸も寄せることになってしまうのです。
結局日の丸が寄ることには目をつぶって中心線を右舷に寄せました。プラモの作例を見ても中心線寄ってない作品があったりして結構ガバガバだったのでまあいいか...と。
艦首飛行甲板下の機銃です。一応何も見ずに作ったので私が発案したと思っています。どうなんだろ。銃身の色は新濃灰のほうがリアルに近いのですが、右舷後方のシールド付き高角砲の砲身に黒しか供給されていないパーツを使いたかったので、統一させるために黒のフィグハンドを使っています。写真では断面が手首に対して垂直なフィグハンドを使っています。他に、断面が手首に対して斜めになっているフィグハンドもあるみたいですね。前者のほうが見栄えがいいのでできる限りこちらを使っていこうと思います。探すのめんどくせぇ
一応比較用。キャットウォーク(?)はできるだけタイルを反転させて再現するようにしています。
さて、艦首部分のみですがいかがだったでしょうか。説明がわかりにくい?ええ、存じ上げております。よくもまあここまでわかりにくい説明が書けるものだと我ながら呆れ返っておりますので。いっそオフ会での会話のきっかけとして割り切ろうか...などと伝えることを半ば諦めてすらいます
しかし、致し方ない部分もあるのです。今回は解説&製作裏話ということで順序だてて説明しましたが、作っているときはこんなに理路整然とした思考をしているわけではありません。各部とのスペースの兼ね合いや、全体のバランス、強度等の要素も同時並行で考えているため、今回説明した様々なアイデア(没になったものも含む)を何度も行き来し、組んでは崩しを繰り返し、ようやく理想的なカタチに近づいていくのです。そして次の日、昨日完成したと思った部分の盛大なミスに気付くまでがワンセット。レゴラー諸氏ならわかっていただけるのではないでしょうか...。
また、再現モデルというのは、製作の苦労は同じ題材を作った人同士が一番分かり合えると考えています。もし1/300飛龍を完成させた人がいるなら、徹底的にお話ししたいな...と思ったり。望み薄ですが(笑)
とりあえずこのページはこれで終わりです。が、まだまだ艦首部分でも説明しきれていないところもありますし、説明が不十分なところもあります。また書き直します。気が向けば。なにより、艦首より後ろの解説も残っています。今回よりもわかりやすい解説が出来るよう頑張ります。
それでは。
ブログ始めました。+近況報告
お疲れ様です。9号です。
拙作の製作秘話を1/300勢と共有できればと前々から思っており、今回のコロナ騒動で時間ができたこともあってブログを始めることにしました。Twitterでは書ききれない、製作中の裏話を中心に紹介していこうと思います。
さてそれでは近況報告を。
1/300では、なんだかヌルヌルっと蒼龍製作に突入してしまいました。本当は重巡や駆逐艦も作りたいのですが、パーツが減れば減るほど大型艦建造のハードルが上がっていくので、パーツにまだ余裕がある今のうちに行動を起こさねば!と思ったのです(とは言っても追加発注なしで完成させられるほど潤沢ではない)。
飛龍のフルハル化もいつかやってみたいです。蒼龍に行き詰まって気分転換に艦首だけフルハル化してみたら「は?エモすぎだろおい」となりまして。こちらもダークレッドをかなり追加発注する必要があるのでいつになるかはわかりませんが。
飛龍の改装が完了したときにやってみたジオラマ化も本格的に取り組みたいですね。1×2青透明タイル500では全然足りなかったので、航行中なら2000~4000、他の船も含めた港湾ジオラマなら万単位で必要になるのではと概算しております(この概算あまり鵜呑みにしないでくださいね)。
他にも基地航空隊の整備や、飛龍の艦載機のリメイク等、やりたいことが多すぎます。気が向いたところからぼちぼち片付けていこう。
1/300以外では、先日海賊船の島のやつを土岐でゲットしました(最後の一個だったらしい。神様ありがとう)。説明書にあるあの漫画!10年ぐらい前の赤ひげ船長のシリーズにドはまりしていたころを思い出しました。あの頃はパイレーツオブカリビアンに熱中していました…懐かしい…。そういえば、あのころ私が毎日のように眺め、「こんな船、世界観が作りたい!」と私の心を鷲掴みにしたブログの運営者、LEGOZOさんは今どうしていらっしゃるのでしょうか…。受験でブログを休止されて以降、ほとんど更新されず、結局そのままYahoo!ブログのサービスが停止してしまいました。残念でなりません。レゴンさんならご存じかと思って高校生オフの時に尋ねてみたのですが、ご存じないとのことでした。残念だなぁ…。1/300が落ち着いたらこちらにも手を出したいです。二方面作戦は我が家のパーツ力では到底不可能なので(笑)
…と、こんな感じでしょうか。どこかでストップかけないと際限なく書いてしまうのでここらで一区切り。そのうち飛龍の製作裏話を書こうと思います。全然更新しなかったらごめんなさい。気長に待っていただけると嬉しいです。それでは皆様、今後とも何卒宜しくお願い致します。